楽語も大切です!

楽譜、隅々までよーく見ていますか?
音符にばかり目を奪われていると、様々な記号やら、単語の表記(楽語と言います)を見落していたり、見なかったことに(笑)しておりませんでしょうか。
今日いらした生徒さん、嬉しいことに、楽語の意味をご自分で書き込んできていらっしゃいました!素晴らしい…
楽語は作曲者や編曲者が、こういう風に奏でて欲しいなぁ!という思いを伝える為に、五線譜に書き記したものですので、素通りせずに意図を汲んでいきましょう。

さて、今日のレパートリーにcresc.との表記がありました。cresc.=クレッシェンドと読み、だんだん強く、という意味。ただ単に、音を段階的に大きくするのは、機械の打ち込みのようで面白みに欠けます。音圧をあげればそれでOKというのは無味乾燥すぎますね。
力強く鼓舞されるような曲、柔らかく繊細な曲、軽やかでスキップしたくなるような曲など、曲調によってcresc.の表現の仕方は違ってくるもの。
鉄の重りが一つ一つ増えていくようにずっしり沈み込むように音が重く深くなっていくのか、
それとも、花びらが一枚一枚重なっていくように優しく静かに音が広がっていくのか…

cresc.一つとっても、表現の可能性は無数にあり、それを実際に音で再現するには、やはり日頃の練習に裏打ちされたテクニックは必須なのですね。
特にピアノ初心者の方は、最初のうちは、曲が弾けた!指が動くようになった!ということに喜びを感じるかと思います。
そこからさらに一歩進むと、こんな音色を出したい、表情豊かに弾くにはどんなテクニックと練習をしたら良いのか…という壁を越えるべき時期がやってきます。ここをどうか地道に(あくまでマイペースに)続けて行って、ご自分なりの音楽の表現力を磨いて行って欲しいなぁと思います♫

薔薇のようでいて、 実はトルコキキョウです