日本の歌曲

浜辺の歌からたちの花
唱歌の中でもとりわけ美しい2曲、縁あって伴奏をする機会がありました。
ウィーンから日本に来られていた声楽家のご夫婦で、日本人の奥様とオーストリア人の旦那様です。
お二人はいつもはオペラを中心に歌われているのですが、日本の歌曲も大事になさっていて、来日の際には日本歌曲のレッスンを受けており、そのレッスンに同行させていただきました。
先生はご高齢のとてもほっそりとした方なのですが、いざ歌となると、その細い身体から湧いてくる豊かな音楽に圧倒されます。
唇の閉め方、舌の位置などのアドバイスを受けて、お二人の素晴らしい歌声が、さらに際立ってきます。

美しいこの2曲は、ピアノソロや他の楽器と演奏することもあるのですが、この日改めて歌声と共に歌詞とじっくり向き合ってみると、あー、この歌詞あってのこの旋律とハーモニーだったのだなぁと実感しました。
その曲の持つ奥深さの探求と、音楽表現に終わりはあり得ませんね。
はるばるウィーンから勉強に来られるお二人の情熱に、私も背中を押されました。